マンモグラフィとは乳房専用のレントゲン装置を使用し、「乳腺(乳房内の組織)」を見やすくするために乳房を薄くはさんで撮影することで、乳がんを早期に発見することができる検査方法です。乳房を圧迫するため、多少の痛みを伴いますが、乳房を薄く均等にひきのばすことでより多くの画像情報が得られ、かつ被ばく量も減らすことができます。
放射線の被ばく量は自然界の放射線レベルと同じくらいの低さですので心配ありません。
痛みの感じ方は個人差があります。更に生理前であるなど体調の変化に左右されます。
マンモグラフィでは、腫瘤の一部や石灰化などが確認できます。
腫瘤とは、マンモグラフィ上、やや白く見える塊で、良性のしこりであることも、がんであることもあります。
石灰化とは、マンモグラフィ上、真っ白な砂粒のような影で、乳房の一部にカルシウムが沈着したものです。
良性でも悪性でも石灰化は起こります。
授乳中の方は授乳の頻度によりますが原則撮影はできます。高濃度になりますので病変の検出力は低下します。
高濃度乳房は、「乳房内の乳腺と脂肪の割合」を表す言葉で、病気ではありません。
高濃度乳房の場合は、そうでない場合と比べるとマンモグラフィで病変が発見されにくくなりますが、乳がんが全く検出できないということではありません。他の乳がん発症リスクとの相乗作用もありますので、高濃度乳房であることだけで心配する必要はありません。
高濃度乳房であるかどうかに関わらず、定期的にご自身の乳房の変化を確認する事や定期的に検診を受ける事が大切です。
イークでは、日本医学放射線学会の定める使用基準を満たしたデジタルマンモグラフィ撮影装置(DR)を設置しております。
従来のフィルムとは異なり、FPD(Flat Panel Detector System)を用いて撮影をします。
デジタルの画素サイズは50~100μmで、細かい石灰化や腫瘤の形状などを明瞭に描出することができます。
また、X線出力部に数種類のターゲット/フィルタを備えており、これらを適切に組み合わせることによって不要なX線エネルギーを除去し、被曝を抑えることができます。
乳腺量に合わせてX線の量を調整する機能も搭載されているので、最低限の被曝で高画質の画像が得られます。
モニタ読影の設備も整っており、撮影した画像はデータとしてサーバーにアップロードされますので、撮影直後に読影担当の医師がすぐにチェックすることができます。
イーク関連施設で撮影された画像は同じサーバーに保存されておりますので、イークのどの院で受診されても前回受診時との比較読影が可能です。
安心・安全に検査を受けていただくため、日常的に機器の動作確認や画像・画質のチェック、定期点検などを欠かさず行っています。
丸の内院・表参道院
装置:キャノンメディカルシステムズ株式会社製 Pe・ru・ru DIGITAL
有楽町院・紀尾井町院
装置:富士フィルム株式会社製 AMULET Innovality
当院では従来、インプラント挿入中の方でもご希望の方にはマンモグラフィの撮影を行ってまいりました。
しかし、マンモグラフィは強い力で乳房を圧迫するため、インプラントやその周囲の被膜に影響が及ぶ可能性があります。近年、インプラント破損の報告例などもありますので、2019年12月よりインプラント挿入中の方のマンモグラフィの撮影は行わないことといたします。従来通り超音波検査は行えます。また、インプラントの状況によっては別紙でご報告させていただくことがございます。
インプラント豊胸術後の方と同様に、ペースメーカーや胸部のシャント・ポートを挿入されている方も、検査によって挿入位置のずれや破損の可能性がありますので、マンモグラフィ撮影は行わないことといたします。
従来通り超音波検査は行うことができます。
参考:患者さんのための乳がん診療ガイドライン2019年版 日本乳癌学会編
検査室の近くにある椅子にお掛けになってお待ちください。
コンシェルジュまたは担当技師がご案内いたします。
検査時間はおよそ15分程度です。
マンモグラフィ検査は石灰化の描出に優れており、早期の乳がんの発見に有用です。
ただし、石灰化を作らない乳がんもありますので乳腺超音波検査との併用をオススメします。
乳腺の少なくなる40歳以上の方がマンモグラフィ検査は実施されます。
その背景には若い方(20~30代)は乳腺が多くため、「石灰化や腫瘤」と「乳腺」との判別が難しい場合があるからです。
この検査では圧迫板で乳房を薄く伸ばして撮影するため、痛みを伴うことがありますが、なるべく多くの部分を良い画像で撮影するためです。X線を使用するため、妊娠中の方や妊娠の可能性のある方は受けられません。
また、マンモグラフィ検査の結果には5つのカテゴリーがあり、下表のような意味を持ちます。
マンモグラフィも含めて、いずれの検査も単独でがんを100%検出できるわけではありません。
乳がんの早期発見には、適切な検査の組み合わせによる総合判定と、定期的な検診の継続が大切です。
カテゴリー分類 | 意味 |
---|---|
カテゴリー1 | 異常なし |
カテゴリー2 | 良性 |
カテゴリー3 | 良性の可能性が高いが悪性の否定ができない |
カテゴリー4 | 悪性の疑い |
カテゴリー5 | 悪性 |
※担当医の判断によって、判定が変わることがあります。
マンモグラフィ検査から得られる主な所見の紹介
乳腺や脂肪、皮膚に出来ることがあり、その原因は様々です。
多くはカルシウムの沈着、ホルモンの影響、授乳の影響など良性の原因からなりますが、その原因のひとつに「乳がんに伴う石灰化の出現」があります。
石灰化の形状や分布、背景の様子からこの原因の判別がつけられる場合がほとんどです。
ですが、画像のみで判別が困難な場合は精密検査の追加や、経過観察などで確認をする場合があります。
左右の乳房を比較したとき、乳房組織の左右差によって左右非対称性が目立つものをいいます。
以上の有無の確認のために超音波検査を行うことがあります。
乳房の一部に左右非対称性が目立つ部分が見られることがあります。
乳腺組織の重なりが原因である場合と、腫瘍や炎症などの異常に伴って起こる左右差の場合があります。
異常の有無を確認するために超音波検査を行うことがあります。
乳腺の一部がひきつれたように見える所見で、腫瘤(しゅりゅう)や炎症が原因となっていることがあります。
異常の有無を確認するために超音波検査を行うことがあります。
マンモグラフィで認められる腫瘤は、乳腺の重なりが腫瘤に見えることもあり、マンモグラフィのみの検査ではその判断が困難です。
超音波検査で異常所見がないかを確認することをオススメします。
圧迫あり・なしでどのくらい違うの?
ひとによっては、圧迫することで強い痛みを感じてしまう方がおりますが、圧迫のアリ・ナシで、どのような違いがあるのか紹介します。
「圧迫あり・圧迫なしの画像の比較」の写真のように圧迫のアリ・ナシで撮影画像に大きな違いがあります。
①厚みを薄くすることで乳腺の重なりが減るため、乳腺構造が見やすくなります。
②乳房を固定しやすくなるため、ブレを防止することができます。
マンモグラフィ画像の写りが良くなければ再撮影することがあります。
再撮影の回数を減らすためにも、しっかりと圧迫することが大切です。
放射線の被ばく量がしきい値を超えてしまうと、脱毛や不妊といった様々な症状を引き起こす場合があります。
マンモグラフィや胸部X線といった放射線を使った検査だけでは、症状を引き起こすレベルのしきい値を超えることは、まずあり得ません。
ですが、しきい値内の少ない被ばく量でもどのようなリスクがあるのかといった議論が、放射線の専門家の間で交わされております。
いずれにせよ、むやみに被ばく量を増やすことは決してオススメできることではありません。
以下のコースにてマンモグラフィ検査を受ける事が出来ます。
丸の内・有楽町・表参道・紀尾井町共通
電話受付時間(日曜・祝日除く)
平日 9:30~17:30 / 土曜日 9:30~12:45
※9時~10時台はお電話が集中し、特につながりにくい時間帯となっております。
ご不便をおかけして誠に申し訳ございませんがつながらない場合は少しお時間をあけて再度おかけ直しいただけますようお願い申し上げます。
既にご予約済みの方へ
フリーダイヤルが繋がりにくい場合は、ご予約いただいている施設にて、ご予約の変更及びお問合せの対応が可能です。各施設のお電話番号をご確認の上おかけください。
丸の内
有楽町
表参道
紀尾井町
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平日 8:00~17:30 / 土曜日 8:00~13:00
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